そんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- 【MRの将来性】令和時代、生き残るMR4つの条件
- MRの将来性を見据え今からすべきたった一つのこと
- 定年までMRを続けるためのプラン【結論:出世する】
最近、製薬業界では、これまであまり見られなかった”内資系企業”の早期退職募集や、MR数の減少など、将来に不安を感じてしまうニュースが続いています。
わたし含め30−40代のMRの方は、
『なんとなくこのままじゃ将来マズイぞ!』
と感じている方も少なくないのではないでしょうか。
そんな中、先日とある「転職エージェント」の方と面談をして【今後のMRの将来性】に関して色々と貴重な情報をもらいました。
エージェントの方はこう言います。
「厳しいことを言いますが、MRが定年まで働ける時代は終わりました。」
この現実を突きつけられて真っさきに感じたのは、
「思考停止で現状に甘えるの、かなりヤバイ…」ということです。
この記事では、転職のプロであるエージェントから聞いた話をもとに『今後の製薬業界MRの将来性』と『令和時代、生き残る4つの条件』について解説させていただきます。
きっと今後のあなたのMR人生を考えるうえで有益な話になると思います。
それではさっそく本題へまいりましょう。
【MRの将来性】令和時代、生き残るMR4つの条件

※先に「今後も生き残るMR」の定義の目線合わせをしておきます。
①:早期退職などがあってもMRとして生き残れる。
②:今の会社を退職してもMRとして転職が出来る。
早速、結論からお伝えします。
業界の動向にも詳しい「プロの転職エージェント」に教えてもらった【今後、生き残るMRの条件】は以下です。
令和時代、生き残るMR4つの条件
- ①:「オンコロジー」or「スペシャリティ」
- ②:40代以上のMRはマネジャー経験がある
- ③:キーオピニオンDr・大学病院担当の経験がある
- ④:MA(メディカルアフェアーズ)・MSLの経験がある
上記のとおり
一つでも当てはまるものがあれば、今後きびしさを増す、製薬業界を生き残れる可能性大です。
①:「オンコロジー」or「スペシャリティ」
もしあなたの担当領域が『オンコロジー』か『スペシャリティ』だとMRとして生き残れます。(もちろん過去に経験のある方でもOKです)
なぜなら、今後も需要があるから。
需要がある理由
- 専門性の高い領域で医師からの情報提供ニーズが今後も高い
- 2WAYのコミュニケーションで提案できるMRの価値が高い
かつてのように、大量のMRでDetailをかけまくってSOV(シェア・オブ・ボイス)で売上をあげるような時代はおわりました。
(コロナで変化が加速しましたね。)
僕も今から十数年前の入社当時は、「とにかく1件でも多く訪問して、コールしまくれ!帰りたくなってもあと一件行って来い!」と会社や上司から言われたものです。
今後は、Drと2WAYで症例ベースのディスカッションを通して、薬剤の使用方法を提案するような高い倫理観とコミュ力にすぐれたMRが求められます。
『オンコロジー』or『スペシャリティ』領域の経験や知識は、武器となります。
②:40代以上のMRはマネジャー経験がある
40代以上のMRの方は、マネジャー経験があれば今後生き残れる可能性が大きいです。
なぜなら、『人を束ねた経験』が市場では求められるから
もしあなたの会社で早期退職募集などがあり、今いるメーカーを退職となった場合、
「CSO (IQVIA、シミックなど) に所属してコントラクトMRになるという選択」をとる方もいらっしゃると思います。
その場合、MRの採用基準として、マネジャー経験の有無が採用のポイントになるようです。
CSOにはプロジェクトごとにMRのチームが組織されますが、マネジャー経験があるとチームを束ねることができると判断され、とても重宝されるようです。
※【朗報】所長だけでなく、リーダー経験もプラスになるそうです。
40代以上はマネジャー経験があるとコントラクトMRとして生き残れる。
③:キーオピニオンDr・大学病院 担当経験がある
KOL(キーオピニオンリーダー)担当経験や大学病院の担当歴があるMRは今後生き残れる可能性が高いです。
これはなぜかというと、出来ることの幅が広いと判断されるからです。
①:今いるメーカーでMRを続ける
②:今後コントラクトMRに転職する
上記、①、②いずれの場合でも、
『大学を担当したことがある』
『オピニオンリーダーDrを担当したことがある』
こうしたMRは、出来ることの幅が広いと判断され、会社からも求められるケースが多いようです。
KOL・大学担当経験があるMRは今後も生き残れる可能性が高いです。
④:MA・MSL経験がある
MA(メディカルアフェアーズ)・MSL経験があると、今後も安泰の可能性が高いです。
理由は、専門性の高い部署で医療現場のニーズが高まっているから
あなたの社内にもいてご存知かと思いますが、MA・MSLに関しては以下です。
MA(メディカルアフェアーズ)の役割
①医療現場におけるアンメットメディカルニーズの把握、②個々の製品の医療における使用の最適化を目的とした活動に関する計画である“メディカルプラン”の作成、③エビデンス創出、④医学・科学的情報の発信・提供―の4つ 引用:ミクスオンライン
年々厳しくなった情報提供ガイドラインで、MRはガチガチにコンプライアンスでしめつけられ、医師に話せる情報も限られてきています。
そうした中で、MA・MSLは我々MRの営業とは切り離された部隊で、医師から要望があった場合、下記なども可能です。
- 承認前医薬品に関する情報提供
- 適応外使用に関する情報提供
上記のとおり、MRには許されていない、Drが本当に知りたい情報を提供することが出来ます。
今後、ますます需要の高い、MA・MSLの経験のある方は今後も製薬業界で生き残れます。
いかがでしたでしょうか。
ここでいったん、内容を振り返ります。
令和時代、生き残るMR4つの条件
- ①:「オンコロジー」or「スペシャリティ」
- ②:40代以上のMRはマネジャー経験がある
- ③:キーオピニオンDr・大学病院担当の経験がある
- ④:MA(メディカルアフェアーズ)・MSLの経験がある
上記のとおり
もしかすると、
「え〜①〜④どれも経験がない。どうしよう… 」
「今さらオンコロジーMRに転身したり、転職するのはちょっと…」
という方もいらっしゃると思います。
僕も今は糖尿病をはじめとするプライマリー領域で働いているので危機感を感じております…とはいえ、家族もいるし今さら会社や領域を変える勇気もない…
そうした方へ向けて「転職せずとも将来へ向けて今からできること」に関しても転職エージェントのアドバイスをもらっています。
MRの将来性を見据え、転職せずとも今からすべきたった一つのこと
転職せずとも、MRの将来性をみすえ、今から出来るたった一つのこと
それは「マネープランを考える」ことです。
なぜなら、MRの高待遇は続かない可能性が高いからです。
転職エージェントは言います。
「MRの高い給料や手厚い手当もこのまま続くとは考えられません。」
こちらのニュースをご存知でしょうか。
アステラス、MR職の給与体系廃止へ
(2021/12/1)来年4月から全社共通に、大幅減額への懸念も アステラス製薬はMR職に適用していた給与体系・人事制度を廃止し、2022年4月から全社共通の職務グレードに振り分けることを決めた。
引用:日刊薬業
なかなか衝撃的ですよね。
製薬業界の中でも高い年収と手厚い福利厚生で知られる国内大手企業でも”MR職”の高待遇を見直すとのことです。
この流れはいずれ、業界内に広がるでしょう。
「じゃあ具体的に何をすればよいの?」ということですが、
今後、給料も手当も減るだろうという前提で「マネープランを見直す」ことです。
具体的には以下です。
マネープランを考える
- 生活レベルを見直す
- 固定費をとにかく下げる
- 積立NISAで資産運用する
- マイホーム購入は慎重に
上記のとおり
例えば、『積立NISAって何?知らない…』
という方は、将来のマネープランを考えるうえで損をしている可能性大です。
少し勉強をして実際に運用を開始することで、効率よくあなたの資産を守り増やしてくれるでしょう。
今すぐ勉強しましょう。
定年までMRを続けるためのプラン【結論:出世する】

「今さらオンコロジーに異動なんて…」
「CSOでコントラクトに転身もイヤだな…」
そんなあなたに、定年までMRを続けるためのプランを提案します。
( …とはいっても、これはエージェントから頂いたアドバイスを元にしています)
令和時代、定年までMRを続けるプラン
結論:出世する
令和時代、定年までMRを続けるうえで出世することに損はなさそうです。
今いるメーカーを離れざるを得なくなったときでも、マネジャーで人を束ねた経験はその後のCSOへの転職を有利にします。
チャンスがある方は、今いる会社で出世してマネジャーを目指しましょう。
「いやいや、僕はもう40代だからもう出世は無理だよ…」
「… 所長はクソ忙しそうだから、絶対なりたくない!」
という方ももちろんいるでしょう。
しかし、
”思考停止”で現状に甘えるのはリスク です。
令和時代、自分の将来性を高めるために出来ることはあります。
ぜひ検討してみて下さい。
自分の将来性を高めること
- 自社に”オンコロジー”や”スペシャリティ”がある ➡ 異動を検討してみる
- 大学担当やKOLを担当できるチャンスがある ➡ 何歳でも挑戦してみる
- MA(メディカルアフェアーズ)、MSLの募集がある ➡ 試しに応募してみる
人間、どうしても”変化を嫌う生き物”です。
僕も、新しい環境や仕事が苦手で、変化することがとにかく苦痛でした。
でも今は「変化しないことはリスクである」と考えられるようになりました。それは、一冊の本を読んだことがきっかけです。
「今いる環境を変えたくない…」
「新しいことをすることが苦手…」
そんな方はぜひ手にとってみてください。(サクッと1時間もあれば読めます。)
変化することを恐れないどころか、楽しめるようになりますよ。
まとめ:思考停止せず、MRの将来性を見据え、いま出来ることをしよう
最後にこの記事のまとめを6行でさせていただきます。
本記事のまとめ
- MRが、定年まで安定して働ける時代はもう終わった
- 令和時代、MRとして生き残るには4つの条件が必要
- 「オンコロジー」と「スペシャリティ」は需要が続く
- リーダーや所長の経験は、CSO転職の際に強みとなる
- MRの高待遇は続かない「マネープラン」を見直すべき
- 自分の将来性を高める為に、変化を恐れてはいけない
いざ、危機が訪れると余裕がなくなり、身動きがとれなくなるものです。
余裕のある今だからこそ、将来のために小さな変化を起こしましょう。
そうすることで、将来、本当に危機が訪れたとき、あなたはすぐに動き出すことができます。