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この記事の内容
- 【覚悟】製薬会社のMRは基本的に転勤アリです。
- 転勤したくない!MRが転勤せず働く事ができる例外3つ
- MRの転勤は、人を成長させる。【キーワード:執着】
こんにちは、現役MRのきすけです。
我が家は幼い子供もいますが、かれこれ入社してから県をまたぐ転勤を4回経験しています。
「製薬会社のMRって給料も高いし、福利厚生も充実していて興味はあるけど、転勤はちょっととイヤだな…。」
そんな風に感じている方もいるのではないでしょうか。
自分だけならまだしも、タイミングによっては子供の転校や奥さんの仕事の変更など、家族の人生にも大きな影響を与えてしまう…。
それが「転勤」
できることなら、避けたいですよね。
この記事では、【MRの転勤事情】と【転勤しなくても良い例外】や【転勤のメリット】などについて解説します。
【覚悟】製薬会社のMRは基本的には転勤アリです。
まず最初に現実を突きつけてしまいますが、“MRに転勤はつきもの”です。
なぜなら、営業所も全国各地にあり転勤が伴う職業だから。
周りのMRをみても、入社10年以内に転勤する人の割合は90%くらいの実感です。
ちなみに僕自身も、十数年のMR生活で4回、県をまたぐ転勤を経験しました。
MRは基本的に転勤をともなう職業です。
MRの転勤時期の目安は?
MRの転勤時期の目安は以下です。
- 一般的なスパン → 3〜5年
- 長い会社 → 10年〜15年
上記はあくまで目安で、一律ではなかったりします。
2年おきに転勤するMRもいるし、入社から30年転勤しないMRもまれにいます。
もしかすると、ここでこのような疑問をもたれたかもしれません。
「えーできれば転勤したくないんだけど、なにか良い方法はないの?」
次の項目で解説します!
転勤したくない!MRが転勤せず働く事ができる例外3つ
以下のケースです。
【例外】転勤しなくてもよいMR
転勤しなくてよいMRは以下です。
- ①:コントラクトMRで地域限定採用
- ②:定年まであと数年のベテランMR
- ③:転勤なしプランありのメーカーも
①:コントラクトMRで地域限定採用
転職の方の多くは、CSOに登録して、コントラクトMRになる方が多いですが、コントラクトMRでは、地域限定で働くことも可能です。
実際ぼくの周りにも、プロジェクト(メーカー)を数年おきに変えながら、転勤せずに同じエリアで働いているコントラクトMRの方を何名も見てきました。
ひとつ注意点としては、地方では比較的可能な働き方ですが、都市部は人気で倍率が高いので厳しい傾向があるようです。
「CSO」って何?という方はこちらをどうぞ。
CSOとは?
CSO(Contract Sales Organization)とは、製薬企業等との契約により医薬品等のマーケティング・販売活動に関わる一連のサービスやソリューションを提供する企業のことです。医薬品産業を取り巻く環境が大きく変化するなか、CSO発祥のイギリスをはじめとする欧米諸国では、製薬企業の戦略オプションとして、CSOの活用はなくてはならないものとなっています。出典:日本CSO協会
②:定年まであと数年のベテランMR
定年まであと数年のベテランMRも転勤せずにすむケースがあります。
なぜなら、転勤させるメリットがあまりないから。
長年担当したエリアで顧客に対しても顔がきくし、実績も安定している。定年まであと数年。このまま転勤せずにゴールテープを切りたいですね。
会社もあえて転勤させるメリットがないです。
なので、定年まで残り数年のベテランMRも転勤しない場合が多いです。
③:転勤なしプランありのメーカーも
メーカーによっては、地域限定で働けるところもあります。
「えっめっちゃいいじゃん!」と思われたかもしれませんが、デメリットも存在します。
転勤なしプランのデメリット
給料が下がる(6〜7割減)
上記のとおり。
世の中おいしい話には裏がありますね・ω・
とはいえ、給料は減ってしまいますが、顔が売れて仕事がやりやすくなったり、子供を転校させずにすむなど、仕事もプライベートも安定感が得られます。
メーカーによっては”転勤なしプラン”が存在するので、転勤したくない方はそうしたメーカーを狙うのも手だと思います。
MRの転勤に関するよくある質問3つ
さて、ここからは転勤に関するよくある質問に答えていきたいと思います。
転勤に関するよくある質問3つ
- ①:「希望したところに転勤できますか?」
- ②:「家庭の事情は考慮してくれますか?」
- ③:「転勤が多い人は、どんな人ですか?」
転勤に関するよくある質問①
「MRに転勤はつきものなのはわかったけど、せめて希望したところに行きたい。希望はかなうんでしょうか?」
希望した勤務地に転勤できるか?
「ケース・バイ・ケース」です。
※多くの会社で希望は聞いてくれるが、かなうとは限らない。
なぜなら、社員は会社の1ピースでしかないから(どの業界でもそうです)
ちょっと厳しめの話をします。
会社は大きな組織でピラミッドです。特に製薬会社は、社員数千名をかかえるような大企業
会社にとって社員はもちろん大切ですが、パズルの1ピースでしかありません。
例えば、みんなが東京や大阪を希望してMRが都市部に全集合すると、地方にMRがいなくなっちゃいます。
こうなると会社は機能しなくなってしまいますよね。
なので、希望を聞いてもらえたらラッキーくらいで考えておくのが良いです。
転勤に関するよくある質問②
「結婚や親の介護など、家庭の事情は考慮されますか?」
会社や上司にもよりますが、事情を聞いてくれることが多い印象です。
実際、僕の周りにも結婚で旦那さんの勤務地に異動したり、親の介護で地元に戻った方も多く見てきました。
ただ、会社だったり上司によってそれが叶わず、退職するケースがあるのも事実です。
転勤に関するよくある質問③
「転勤が多い人はなにか特徴がありますか?」
こちらはあくまで私見ですが、多くのMRを見てきて感じる転勤が多い人の特徴は以下です。
転勤が多い人の特徴
- 特徴①:独身の人
- 特徴②:嫌われ者
- 特徴③:営業所長
特徴①:独身の人
現実問題、男女問わず独身の方は転勤が多いと思います。
以前、上司からも「誰を動かすかとなったとき、やはり独身者が先に候補にあがってしまう。」と聞いたことがあります。
僕の周りでも2〜3年スパンで転勤する独身者が結構います。
特徴②:嫌われ者
嫌われ者も転勤が多いです。
なぜなら、上司や他の社員からも扱いにくいから。
具体的には、生意気な女性社員やクセの強いベテラン社員などのケースが多いです。(こちらも完全な私見です)
逆に、「よく仕事をして謙虚な人」ほど、所長が離したがらないので、なかなか転勤しなかったりします。
結局、人間、最後は好きか嫌いです。
特徴③:営業所長
営業所長も転勤が多いです。
3〜5年で転勤するケースが多いですし、社員と違って家庭の事情などが考慮されないケースが多いように感じます。
※ただし、こちらもメーカーによってバラつきはあります。
上層部に行くほど、自分の希望やわがままを言えなくなるのがサラリーマンです…。
転勤と聞くと、
「住み慣れた土地から離れたくない…。」
「また一から人間関係作るの大変そう…。」
そんな、マイナスイメージが強いかもしれません。
僕も転勤を経験するまでそう感じていました。
でも、意外と転勤してみる良いこと(メリット)もあったりします。
次の項目では、
【転勤のメリット】について解説します。
MRの転勤は、人を成長させる。【キーワード:執着】
転勤は、人を成長させます。
なぜなら、執着しなくなるから。
これだけだとよくわからないと思うので、大前提からお話ししますね。
「人は安定を求める生き物」です。
転勤せず長くその土地にいると、安定して居心地が良くなります。その結果、しらずしらず様々なものに執着するようになります。
例えば以下です。
転勤しないMRが執着しちゃうもの
- 行きつけのお店やスポット、その土地を離れたくなくなる
- Drとも仲が良くなり、顔が利くので仕事がやりやすくなる
- 社内でも色々知っている分周りから頼りにされ居心地が良い
- 他社のメーカーからも、色々聞かれたりして、気分が良い
上記のとおり
そして様々なことに執着した結果、“MRとして成長が鈍化”します。
以下のサイクルです。
MRの成長鈍化サイクル
【居心地が良い】→【現状を変えたくない】→【失敗したくない】→【守りに入る】→【チャレンジが減る】→【成長が止まる】
一方、転勤したMRは執着することが少ないので成長できます。
成長する理由は以下です。
転勤したMRが成長する理由
- 新しい環境では新人同然 → 初心にかえる
- 顔のきく顧客もいない→ チャレンジ必須
- 過去の栄光通用せず→結果を出すしかない
上記のとおり。
実際、入社20年目ではじめて転勤をしたM先輩についてのエピソードを紹介します。
“20年目で初めて転勤したM先輩”
【転勤前】
20年同じ営業所にいたので、医師にも顔がきいて省エネで仕事ができるのでダラけていた。社内でも、長くいる分、色々なことに詳しいので、偉そうにふんぞり返っていた。
【転勤後】
転勤した途端、顧客も社内の人間関係も一からのスタート。ふんぞり返ることも許されず、必死に努力。その結果、謙虚になり仕事も熱心に取り組み、その後1年で成績を上げた。
僕の場合
僕もこれまで4回の転勤を経験して大きく成長できたと感じています。自分なりに転勤がなぜ成長をもたらすのか考えてみました。
以下のサイクルです。
転勤が成長をもたらすサイクル
【①:新しい環境に慣れようとめっちゃ頑張る】→【②:小さな成功体験が蓄積する】→【③:自分の仕事の型が固まる】→【④:また転勤しても自分の型があるので早く成果を出せる】
家族も転勤で成長した
転勤することで奥さんや子供にも負担をかけてしまいましたが、家族もまた転勤で成長することができました。
以下は、僕の妻の転勤に対するコメントです。
“妻のコメント”
「転勤したことで、ここが全てじゃないと思えるようになった。そう考えると、ママ友や近所の方にも気を遣いすぎることなく、言いたいことも言えるようになった。どこにいってもその土地にしかない良さがあります。今ではもっといろいろなところに住んでみたいと思うようになり、以前より、転勤を前向きにとらえています。というか、もう3年ここにいるので、早く次に行きたいです!」
結論:転勤は、人を成長させます。
まとめ:MRの転勤は大変だけど成長もできる人生のイベント
最後にこの記事のまとめを5行でお伝えします。
- MRに転勤はつきもの、通常5年スパンくらいが多い
- コントラクトMRの地域限定採用は転勤を避けられる
- メーカーによっては「転勤なしプラン」あるところも
- 結婚や介護など家庭の事情は聞いてくれることが多い
- 転勤は、「執着からの解放」によって人を成長させる
僕も昔は転勤したくない派でしたが、今では次どこに行けるか楽しみな人間になっています。
家庭の事情などでどうしても動けない場合は別ですが、転勤も悪くないですよね。