この記事を書いているぼくはMR16年目。現在リーダー職で大学担当
先日、下記Tweetをしました。
これまでのMR人生で出禁になったのは3回
(クリニック、病院Drふくむ)原因はたったひとつで
「Drに議論で勝とうとしてしまったこと」
(おろかでした)たとえ
自分の言い分に100%の自信があっても
その場は受け止め一旦負けて帰るそしたら出禁はなくなりました
まずは受け止めるのが大切ですね— 外資製薬MR / きすけ (@Kisuke_MR_nomad) June 6, 2022
これまでのMR人生で出禁になったのは3回
(クリニック、病院Drふくむ)
原因はたったひとつで
「Drに議論で勝とうとしてしまったこと」
(おろかでした)
たとえ
自分の言い分に100%の自信があっても
その場は受け止め一旦負けて帰る
そしたら出禁はなくなりました
まずは受け止めるのが大切ですね
恥を捨てて白状しますが、ぼくはこれまでのMR人生で3度、出禁を経験しました。(入社2〜3年目のときに)
優秀なあなたはきっとそんなことないと思いますが、
若かりしころのぼくのように未熟で威勢が良すぎると、Drを怒らせて”出禁”になることがあります。
そこで今回は、上記Tweetを深堀りしつつ、「MRと出禁」「出禁になってしまったときの対処法」などについて紹介させていただきます。
※本記事の内容は自身の実体験や周りのMRの実例などに基づいているのでリアルをお伝えできると思います。
【簡単】MRが出禁になるたった一つの方法
MRが出禁になる方法は簡単です。
MRが出禁になるたった一つの方法
Drに”議論”で勝とうとすること
上記のとおり
“なぜ議論に勝とうとすると出禁になるのか?”
理由は以下です。
議論に勝とうとすると出禁になる理由
- 理由①:人は理解されたいから
- 理由②:おこがましいから
それぞれ深堀りしますね。
理由①:人は理解されたいから
これはきっとあなたもよくご存知のはず。
「人が一番好きなのは”自分”。次に好きなのは”自分を理解してくれる人”」
だったりします。
これはDrも同じ
自分の言い分がたとえ正しくても、相手(Dr)の主張を理解しようともせず、議論で勝とうとすると、
やがて反感を買い、場合によっては”出禁”という悲劇が待っています。
議論で勝とうとすることはナンセンス
ましてやDrが相手ならなおさらです
(あっ、出禁野郎のくせに言い方がちょっとえらそうでしたね w)
理由②:おこがましいから
MRは「自分よりくわしいプロに教える」特殊な営業です。
製品のことはMRの方がくわしいことがあっても、その他の周辺知識や患者さんのことはDrの方が圧倒的にくわしいです。
そんなこともあり、MRがDrに議論で勝とうとすることは、「おこがましい」と思われても仕方がないのです。
よくある質問
いいえ、あきらめません。
内容が医薬品の適正使用で患者さんの健康に関わることでしたらなおさらです。
「一度主張や提案をして反応や雰囲気があやしかったら、その場はいったん負けて帰ろうぜ。」
という話です。
なにもチャンスは一度きりじゃありません。
たとえその面会で全然はなしを聞いてくれなくても
- じつは機嫌が悪かったり、
- 忙しくて時間がなかったり、
- 別の事情が隠れていることも
つぎ行くと前回がうそのように、すんなり話を聞いてくれたりすることがあったりします。
雲行きがあやしかったらその場はいったん負けて帰る。チャンスは一度じゃない。次があります。
【実例】きすけの出禁エピソード
きすけ:「こちらのデータのとおりでして、○○な患者さんに是非ご検討ください。」
Dr:「でも〇〇な患者さんにはイマイチってこの前、別の講演会で聞いたよ。」
きすけ:「でも、別の施設の△△先生は○○な患者さんに良いと評価頂いております!」
Dr:「まぁでも評判もイマイチだから僕は使わないよ。」
きすけ:「でも、ガイドラインでも推奨されておりまして、多くの先生にお使いいただいております。それに〇〇〜〜〜です。」
Dr:「あーもういい、帰ってくれ!二度と来ないでくれ!」
お気づきですよね?
Drのご意見を受け止めることもせず「でも」と反論をくり返しています。
上記のぼくのように、「でも」をくり返し議論に勝とうとすると、簡単に出禁になります。
「そんなの当然だろ。」と思っているかもですが、大切なのでもう一度です。
MRが出禁になるたった一つの方法
Drに”議論”で勝とうとすること
出禁になりたくなかったら、100%自分の言い分に自信があっても議論で勝とうとするのはさけましょう。
私見たっぷりになりますが、次の章で解説します。
出禁になったMRの3つの対処法【もっとも成長できる道とは】
もしもあなたが出禁になってしまったときは3つの対処法があります。
以下です
MRが出禁になったときの3つの対処法
- ①:あきらめる
- ②:担当をかえてもらう
- ③:謝りつづける
①:あきらめる
1つ目の選択肢「あきらめる」です。
出禁になると絶望して心は折れるので、あきらめるのも無理ありません。
上司に出禁になったことを報告せず、引き継ぎのときや卸さん経由でバレるなんて話も聞いたことがあります。
悪い報告こそ、所長にすぐ言っておいたほうがあとあと損と後悔が少ないです。
②:担当をかえてもらう
所長に相談して場合によっては担当をかえてもらうこともあります。
2パターンあります。
- ①:部下のダメージなどを考えて担当をいさぎよく変える
- ②:担当者から所長に相談して担当を変えてもらうケース
ケースバイケースですが、所長によってはあっさり担当をかえることも少なくないです。
③:謝りつづける
最後の選択肢は、
医師の許しをもらうまで謝り、通い続けることです。
ちなみに、ぼくは3回出禁になりましたが、すべて謝りつづける選択肢をとりました。
(というより、当時の所長が担当交代を許してくれなかった)
ご想像のとおり、これはしんどく精神的苦痛をともないます。
(先程の続き…) 筆者のエピソード
おろかにも議論に勝とうとして、大事な病院の部長を怒らせて出禁になったとき、毎週通って頭を下げ続けた。
3ヶ月間はほぼ無視…。もう心が折れそうでした。
それでも所長は「いつか状況が変わる日が来るからもうすこし辛抱するんだ」と励ましてくれ、3ヶ月目に部長の先生から「もういい、わかったから。。」と許しを得た。
そこからはむしろ関係は深まり、新薬も採用してくれ、担当が変わるまではずいぶん可愛がってくれました。
このときは本当にしんどくて、MRを辞めようとすら悩んでいました。
しかし、その分得られた学びも大きく今に活きています。
※上記は許しを得られた例ですが、他のクリニックでは半年間名刺を出し続けても受け取ってもらえず、結局担当交代を余儀なくされたこともありました。
もう一度、出禁になった時の対処法を振り返ります。
MRが出禁になったときの3つの対処法
- ①:あきらめる
- ②:担当をかえてもらう
- ③:謝りつづける
オススメの選択肢
筆者のオススメは、「③:謝りつづける」です。
なぜなら、もっとも成長できて、MRとして深みがでるから
もちろん、出禁なんてしないに越したことはありません。それは3回出禁経験者のぼくでもわかっていますよ!w
ただ、先程も述べましたが、「攻めて出禁になったことも」、「謝り続けて許しを得られたこと」もその経験はすべて自分の血肉となります。
何でもそうですが、一線を超えたやつは「一回り大きくなってたくましくなる」ものです。
そして、将来もしあなたの後輩や部下が”出禁”になったとき、かけてあげられる言葉も変わってくるでしょう。
MRの出禁は悪いことばかりではない。MRとして深みがでます。
出禁になってしまったあなたへ
もし、あなたが出禁になって凹んでいるとしたら、
上司に怒られたり、笑ってくるやつもいるかもしれません。
でも、ぼくはあなたを絶対に笑わない。
なぜなら、あなたが果敢にチャレンジした結果だということを知っているから。
ナイスチャレンジです。
たとえ、今はつらく絶望しても、その経験が役に立つときが必ずやってきます!
大丈夫です。
とはいえ、どうか無理はなさらないように。
ぼくで良ければ、自身の経験談をもとに励ますことくらい出来ますので、TwitterのDMでもなんでもご連絡ください。
出禁になったMRは出世できないのか?→ 出世できます。
なぜなら、出禁経験MRでも所長になっている人をたくさん見てきたし、ぼくですらリーダーになれました。
そして、所長の中にも「昔はガツガツ営業して出禁を経験した」という方も少なくないです。
そのときは一時的に評価が落ちるかもしれませんが、長い目で見たら挽回のチャンスなんていくらでもあります。
出禁になったからと言って出世できないわけではない。またチャンスはめぐってくる。
まとめ:MRが出禁になるたった一つの方法と対処法
今回は「MRの出禁」について経験談まじえお話させていただきました。
最後に内容をまとめます。
本記事のまとめ
- MRが出禁になるたった一つの方法は「Drに議論で勝とうとすること」
- 自分の言い分に100%の自信があっても、その場は一旦負けて帰る
- もし出禁になったら、つらくても「謝り続ける」選択肢がオススメ
- その経験がきっと役立つときが来るし、たくましく深みのあるMRに
- あなたがもし出禁になってもぼくは笑いません。ナイスチャレンジ!
「Drの心を動かせるMRになりたい!」という方は、こちらの本を読むと一撃で成長できます。有益すぎてMR16年目ですがいまだに読み返します。
※オーディブルだと無料で聴けますよ。