こんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- これからもMRがなくならない「3つの理由」
- 今後なくなるMRと生き残るMR【生存率を高める方法】
- 自分がMRでなくなったときのために【将来に備えよう】
現役MRのきすけです!
この記事を書いている僕はMR16年目。MRの将来に不安を感じつつも、この仕事が好きなので、出来る限りは続けていきたいと思っています。
しかし、最近の製薬業界は、早期退職やMR数減少など暗いニュース続き。
MR総数は13年度の6万5752人をピークに毎年漸減し、4万9682人となった。ピーク時に比べて約1万6000人減少している。引用:ミクスオンライン
これからMRを目指している方も不安に感じていらっしゃるかと思います。
そこで今回は、「MRはなくなるのか?」をテーマに、現役MRとしての考えに加え、、プロの転職エージェントから教えてもらった見解など交えつつ、ご紹介させていただきます。
【MRはなくなる?】これからもMRがなくならない「3つの理由」
最初に結論です。
製薬会社のMRはなくなるのか?
結論:MRは減るけど、
なくなりはしない。
MRがなくならない理由は以下3つと考察します。
MRがなくなりはしない3つの理由
・理由①:MRを求めているDrもいる
・理由②:MR不要論は昔から言われている
・理由③:〇〇MRはむしろ増えていく
理由①:MRを求めているDrも一定数いる
これは現場をまわっていての肌感覚ですが、MRからの情報提供を求めているDrはまちがいなく一定数います。(2022年10月時点)
一方、最近の若いDrはm3をはじめとするネットで情報収集している医師が増えているのも事実です。
※m3とは?
m3.com <エムスリー> は、
30万人以上の医師が登録する
日本最大級の医療従事者専用サイトです。
m3.com
以下は、僕が担当しているDrの生のコメントです。
「普段は忙しくてネットから情報収集をする時間もないので、必要なときにパッと情報をくれるMRさんの存在はありがたい。」(男性/50代/内科開業医)
「MRさんと話すのは良い息抜きになるんだよね。最近はそうした時間もなくなってちょっと寂しいです。」(男性/40代/病院勤務医)
「優秀なMRさんと話すと、自分の頭の中が整理されてとても助かるときがある。あと薬剤の他の先生の評価など生の声を聞けるのも助かるわ。」(女性/40代/大学病院医師)
こんなことを言ってくださるDrにはつくづく感謝です。
そして今年(2023)に入ってからも、担当Drからこんな言葉をいただきました。
年末お会いしたDrに言われた言葉
″50代/大学/講師”
『同じような薬があったとき、どう選ぶかは、やはりMRさんの″人柄″ですよ。マメに来てくれて、誠実で熱心な人の薬を使いたい。』
ほんとにありがたい話で、こう仰って下さるDrがいる限り、きっとMRはなくならない。日々、人間性磨かなければならぬ
— 外資製薬MR / きすけ (@Kisuke_MR_nomad) January 2, 2023
製薬業界の中ではよく、「MRの熱意はDrの心を動かす」と言われたりしますが、まさに今回のDrの言葉がそれを如実に表していると感じます。
またDrは、単に情報が欲しいだけでなく、”良い聴き手“、いうなれば、”良い壁打ち相手“を求めていたりします。これはネットでは満たせません。
そして、普段から多忙なので、溢れた情報の中から本当に必要な情報を探すのが大変です。MRには、そのお手伝いができます。
MRの熱意はDrの心を動かす。情報提供を求めているDrも一定数いる。
理由②:MR不要論は昔から言われている
MRがなくならない理由2つ目は、
MR不要論はずっと昔から言われているから
僕はMR16年目ですが、新人として入社した16年前の当時の所長でさえ、「MR不要論は昔から言われている」と言っていました。
つまり、MR不要論は、少なくとも30〜40年前から言われていることなのです。
たしかに、コロナで訪問できる施設が減ったこともあり、MRは今後も間違いなく減り続けるでしょう。
出典:AnsersNews
しかし、これまで同様、完全にMRがなくなることはないと考えます。
MR不要論は30〜40年前から存在。今後も完全になくなることはないと考えられる。
理由③:〇〇MRはむしろ増えていく
メーカーの正社員MRはのきなみ減っていますが、CSOのコントラクトMRの数は減っていません。ご覧のとおり、むしろ増えています。
出典:MR白書
また、転職最大手、リクルートエージェントのコンサルタントもこう語ります。
「今後、メーカーの正社員MRは減少しますが、その代わり、コントラクトMRの需要は高まり、数も増えていくと予想しています。」(リクルートエージェントのコンサルタント)
参照:こちらのミクスの記事でも同様の内容が触れられています。
メーカー正社員MRは減っていくが、コントラクトMRは需要が高まり、増えていくと予想される。
ここまでのお話をいったん振り返ります。
MRがなくならない3つの理由
・理由①:MRを求めているDrもいる
・理由②:MR不要論は昔から言われている
・理由③:コントラクトMRはむしろ増えていく
ここで、こんな疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
よくある疑問
【MRの将来性】今後なくなるMRと生き残るMR
どうせなら長く生き残れるMRを目指したいですよね。(僕もまさに日々そう思っています。)
ご安心ください。その極意は、プロの転職コンサルタントから教えていただきました。
令和時代、
生き残るMRの4つの条件は以下です。
令和時代、生き残るMR4つの条件
- ①:「オンコロジー」or「スペシャリティ」
- ②:40代以上のMRはマネジャー経験がある
- ③:キーオピニオンDr・大学病院担当の経験がある
- ④:MA(メディカルアフェアーズ)・MSLの経験がある
※繰り返しになりますが、これは持論ではなくプロの転職エージェントから教えていただいた生の情報なので、わりと有益だと思います。
「MRが減っている理由や将来性」や「生き残るMRの条件」などについてくわしく知りたい方は、【MRは将来性がない?】「減り続ける理由」と「生き残るための4条件」も合わせてご覧ください。
「いなくなるMR」は? 一方、
「これまで多くの人数を占めていたプライマリーケアMRなど、上記4つの条件以外のMRは、今後生き残りが厳しくなるでしょう。」(リクルートエージェントのコンサルタント)
ちょっとゾッとしますが、
- 希少疾患MRを目指す
- 大学病院担当を経験する
- チャンスがあるなら所長を目指す
など、長くMRを続けていくために、役職や役割に毛嫌いせず、これらを意識しておくのが良さそうです。
なお、「大学病院担当ってなんか難しそう…」という方は、大学担当MR1年目に「知っておくべきこと」と「失敗を避ける方法」も合わせてご覧ください。
大学担当MRについて様々な角度で解説させていただいております。
MRを長く続けたいなら、役職や役割を毛嫌いせず、将来を見据えることが大切。
最後に、エージェントから教えてもらった「さらに未来の大切な話」について紹介させていただきます。
自分がMRでなくなったときのために【将来に備えよう】
これまでご紹介したように、
おそらく今後もMRがなくなることはありません。
しかし、コンサルタントはこうも語ります。
「MRの高待遇もずっと続くとは限りません。そのため、将来に備えマネープランを考える必要があります。」(リクルートエージェントのコンサルタント)
とくにMRの”日当廃止”は、ここ最近、現実味を帯びてきました。≫【MRの日当廃止】あなたが退職を早まってはいけない「3つの理由」
【マネープランを見直す】つまり、生活費、固定費を下げておこうということです。(MRにならずとも大切ですよね)
リテラシーの高いあなたなら、きっとすでに取り組まれているかもしれませんが、具体的には以下のようなことです。
マネープランを考える
- 生活レベルを見直す
- 固定費をとにかく下げる
- 積立NISAで資産運用する
- マイホーム購入は慎重に
上記のとおり
「積立NISA」ってなに?
「投資とか、なんか怖い…」
という方は、将来のマネープランを考えるうえで、損をしている可能性が高いです。
少し勉強をして実際に運用を開始することで、効率よくあなたの資産を守り、増やしてくれるでしょう。
ここは、現役MRで、投資など資産運用にくわしい“メディ太”さんが”わかりやすいまとめ記事”を書いてくれています。ぜひご参考ください。
≫【資産運用まとめ】投資初心者の会社員におすすめ投資はこれ!7つの選択肢を解説
MRの高待遇もいつまで続くかわからない。マネープランを見直そう。
MRに関する「Q&A」
この章では、MRに関するよくある質問について紹介させていただきます。ご興味あるものがあればチェックしてみてください。
MRって接待があって大変?
MRは接待があって大変と一度は聞いたことがあると思いますが、じつはそれは昔の話で、いまはほとんどありません。
というか、基本的には通常の接待は業界のルールが厳しくなって出来なくなってしまいました。
その辺りの実情は、【MRは接待があって大変?】現役MRが語るリアル【歴史も紐とく】をご覧ください。
これまでの「MRと接待」の歴史や、「今なお接待できる唯一の方法」などについて詳しく解説しています。
MRは暇すぎ?
ネットやSNSを見ていると、「MRは激務!」という意見があったり、「いやいやMRは暇」という相反する情報が混在しています。
ここは昔から議論が絶えないところですが、【製薬会社のMRは楽すぎ】と言われる3つの理由「楽をするコツも解説」で現役MRの立場からリアルな本音を語らせていただいております。
合わせてご覧ください。
MRはどうやってなるの?
すでに調べられた方ならご存知かもしれませんが、
MRになる方法は、
- 新卒学生さん
- 未経験から転職される方
でそれぞれ異なります。
MRになるために必要な資格や手順などについて詳しく知りたい方は、【朗報あり】製薬会社のMRになるには?必要な条件や手順を徹底解説!をご覧ください。
とくに新卒学生さんでは朗報もありますので合わせてどうぞ。
年収の高い製薬企業は?
きっと、MRの高い年収に惹かれている方がほとんどかと思います。
現役MRの立場から言わせてもらいますと、MRは間違いなく高給を稼げます。30代で年収1000万円も十分狙えます。
「とくに年収が高い製薬企業はどこ?」と思われた方は、【どこが高い?】製薬会社MR年収ランキング「高年収MR5つの要素とは?」もご覧ください。
「最新の製薬企業別年収ランキング」や「年収の高いMRの特徴」などについてもくわしく解説しています。
まとめ:MRはこれからもなくならない。
最後に、本記事のまとめを6行でさせていただきます。
- MRは今後も減りつづけるが、なくなりはしない。
- 理由は、MRを求めている医師が一定数いるから。
- MR不要論はずっと昔からささやかれているから。
- メーカーMRは減るがコントラクトMRは増えている。
- MRの生存率を上げるためには4つの条件が大切。
- 将来を見据え、今からマネープランを見直そう。
今回は、自身の考えとプロのエージェントの見解をもとに、”MRは今後のなくならない”というお話を紹介させていただきました。
そして、ぼくは以前から、世間とはあえて逆説を唱えておりまして、「コロナ禍の今だからこそMRになるべき」と主張しています。
ご興味あれば、こちらの記事も合わせてどうぞ。
また、「もっとMRについて詳しく知りたい!」という方は、SNSでも毎日MRに関するコンテンツを発信しています。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
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